主宰の句
悲しびにたちまち淑気くもるかな (一葉さんへの弔句)
ドナウ川の空も届きぬ寒見舞
雲間より富士の迫り出す寒九かな
翡翠集&珊瑚集より
全容を見せし山脈鷹渡る 桑原康郎
水煙の飛天笛吹き秋深む 葵 瓔子
推薦作品
鎌倉の空突き抜くる花八ツ手 二宮与志男
落葉踏む一音づつに詩の生れ 篠原 睦
洛北の果ての北山時雨かな 岩田公子
光堂出でては釣瓶落しかな 望月淳史
大根引く残りし穴の闇五寸 富田征彦
冬帽子弱き己を見てゐたり 谷 通子
分校は大きな巣箱鳥渡る 遠藤 茂
そぞろ寒聞こえぬふりと聞かぬふり(広島メンバー) 遠藤洋子
子の来る咳して嚏おいてゆく 中込ふみ江
推薦20句より9句
白梅 ランブル 2017年2月号 No.228
号
主宰の句&推薦作品