シリーズ 3   
  北広島町内の茅葺屋根 
   

            抜粋・「地方自治を確立する会」杉本武信




     芸北文化ホール
         緞帳

   デザイン・武永槇雄さん
       
後で紹介します

 茅葺屋根
は、夏 涼しくて 冬 暖かい


芸北地域

        

                   聖湖畔(樽床ダム)の芸北民族博物館








  
西八幡原

住む人のない
   民家













冬の姿 1

 平成18年















 冬の姿 2











 撮影
   藤田正義さん




     

          東八幡原  迫正治  さん宅

      

             芸北高原の自然館 かりお茶屋  山麓庵

     
                                 
           芸北は草安の民家

         ある時、茅葺屋根の話になって、私は、
    「北広島町内の茅葺き屋根は、皆、写真に収めています。」と豪語しましたところ、
    「草安に茅葺屋根の家があるのを知っているか。」と言われました。
    「草安には何度か。しかし、茅葺屋根の家は見ませんが・・・・」
     とにかく、あると言われまして、行きました。
    ずっと入ったところにありました。
    大きな家です。



    

        芸北は川小田の 原田チセコ  さん宅
         役場芸北支所の近く  向こうに見えるのは、芸北支所

               厳しい冬  茅葺はあったかいそうですが・・・・・・
                        軒下の雪囲いから冬の厳しさが伝わってきます。


    

        同じく芸北は川小田の 松田実 さん宅
             白壁でモダンな感じ 
                 古さと新しさがマッチ
                     裏山の雑木林も、昔のままか・・・・

     
  
                                     南門原の民家

         

                     住む人のない民家

            


      

                        大暮の 山田和宏 さん宅

       

          補修して間もない 芸北は小原の 齋藤誠壮 さん宅


   

           芸北は溝口の 下杉孝 さん宅


    

          下杉孝 さん   平成19年末の写真です
                               下杉さんから送っていただきました

大朝地域


     

          大朝は大塚の 鍛冶元親士 さん宅
                     平成18年に解体、新築されました

             

          鍛冶元さん宅の軒
              多くの茅葺屋根は、下に瓦屋根を付けていますが、
                  屋根裏の状況がそのまま残っています。

      茅の下に敷いてある白い枝上の棒は、「おがら」という。
      軒下は藁や茅が下がるので、なくてはならないものだ。

                                    こうぞ
      この白い棒は、紙や緒の材料の 楮 の、皮を剥いだあとの木
      の木を釜で蒸して、木の皮を剥ぎ、和紙の原料に
      残る木を、おがら」と言い、茅葺屋根の下に並べた。
      その上に、藁、そして茅を敷く

        ・・・・・・このおがらを、軒先で引き抜いて、チャンバラ遊びに使った
            軽くて、柔らかで、身体に当たったら折れるから危なくない
                ・・・・・それで、よく叱られたものだ



          

                        住む人のない民家

         

             大朝は筏津の そうず(水車小屋)

           やまなみ大学で、井野さんのご指導で葺きました
                          平成17年秋   山県キャンバス・スペシャル講座


   
    
      大朝にもう一軒
                     小枝の沼田久司さん宅
        縁の戸を開ければ、皐月の風が通り抜ける
            ・・・・そろそろ屋根の葺き替えを検討中とか、
                 大朝で最後の茅葺き屋根・・・・・頑張って・・・・

千代田地域


 

   千代田は有間の茅葺の家
                       かんもと
        町指定文化財 上本家  

   毎週水曜日にオープン  
   地元の方の協力で、開放
      ・・・・・・この家にまつわる歴史の勉強にもなります
   そして特にこの季節は、屋根の保存のために、囲炉裏に火を焚く
      ・・・・・ご覧の囲炉裏が懐かしい方もあるでしょう・・・・・・
                半世紀前の昔に帰ったような気分になれますよ・・・・・・
     焼き芋が焼けているかもしれません。


     

        
         上本家の茅葺屋根の修理
              平成20年11月 町予算で修理
                     修理の匠は、大朝は間所の井野文之助さん

      とある農家の庭 (玄関のことを庭と言います) のからうす
                         ・・・・・・今この家は、茅葺の上にトタンが張られていました。

     
      からうす  からうす
      碓 ・ 唐臼・・・・・・SHARP電子手帳辞書Lolor にありました。
  「@ うすを地面に埋めて、きねの一端を踏んで中の穀物などをつく仕掛けのうす。踏みうす。

  
    
      千代田は寺原の
 樋口トキエさん宅の茅葺屋根を修理中
  
           樋口さんは、ご主人と一緒に働いた頃の習慣をそのまま守り、
           毎年こつこつと茅を刈って蓄え、家の四方を順々に補修しておられます。



  その昔、茅葺は、講中全員で取り組みました。             毎年、各戸が茅を刈ってアマダ(屋根裏)に蓄え、        
 年々各家を順番に、茅や縄を持ち寄り、講中総出で
 茅を葺きました。
  それが、昭和30年代頃から、各戸で瓦葺きにする
 ようになり、講中による助け合いが崩れ、
 1戸では茅葺ができなくなりました。    
  それでも樋口さんは、自分だけで茅を確保して、
 かたくなに茅葺屋根にこだわり、
 1戸で茅 葺の伝統を守っておられます
・・・
すごいことです。   



の刈り取り
          茅葺屋根の材料の茅を、今年も刈り取り
                         千代田は蔵迫の国道沿


   刈り取った茅を束ねて、左のように三角に立て、上にビニールをかぶせます。
       茅葺屋根の名工 大朝は間所の井野文之助さん達
            茅葺屋根の家を守り伝える 寺原の樋口トキエさんもご一緒でした。









   

     茅葺き屋根の屋根裏
          樋口トキエさん宅
              ・・・・・・長年の囲炉裏の煙で、柱や竹は黒くなっています。
                   わらや縄は、一昨年に葺き替えたばかりで新しい

     

    川戸 (金比羅谷) の  森本さん宅

豊平地域


      

         豊平は志路原   浄土寺の山門    茅葺の改修工事中
                 作業中の井野文之助さん、ご一家

    

     都志見の(株)竹下建設の事務所横
         会社の従業員さんが奉仕で建てられたのだそうです。

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                                大朝支所 所蔵
        茅葺きの民家といえば武永槇雄 画伯の絵

      武永槇雄画伯の絵は、北広島町で176点所蔵しています。
          芸北文化ホール、芸北小学校、大朝支所、槇の館、千代田中央公民館
      絵の多くは、茅葺屋根の民家を描いたものです。

   

    ミニチィアの茅葺
             ・・・・・・これなら、半永久的に残るかも
                           製作したのは、本地の馬場米太郎さん

        

         茅葺屋根といえば、世界遺産 「飛騨白川郷
                   平成19年の夏に旅しました
            合掌造り  屋根も厚いようです
               戸数も百を超え、助け合いの精神が受け継がれており、
               観光資源として守られていくことでしょう

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