萩吟行

   広島ランブルメンバーの句

                定例句会、吟行句の高得点句より
  
    門司吟行
                 2019年
        


   
                                          
   定例句会の句 

  新年
    一人づつ寒さ持ち込む終電車
(兼題:寒)

    山眠る山眠る中去る夜汽車
   
    
  二月
    水底の鯉も出てこよ梅早し(兼題:梅早し)

    句の中に又謎の文字すきま風

  三月
    路地を行く黒猫さぐる春の闇(兼題:春)

    若き日は引出しの奥宵の春(兼題:春)

    手に受くるシャボン玉にもある重み

  四月
    風光る海へ鳥居のうねりかな(兼題:風光る)

    春の海水脈切る水脈の白深き

  五月
    枷ありてこその恋路や蛇苺(兼題:恋)

    夏シャツや胎動ごとにぽわり揺れ

  六月
    うふふふふ五つ子ちゃんのさくらんぼ(兼題:オノマトメ)

    父の日や父を知らざる我れが父

  七月
    風薫る老い行く先の余白にも(兼題:白)

    言葉尽き団扇裏にし表にし

  八月
    一條の法話涼しき星座かな(兼題:涼)
    なみなみと注がるる地酒喉涼し(兼題:涼)
    扇風機いびきをなだめ右左
    波に現れ波に消え去る水脈の涼
    風鈴の錆の音色も澄みにけり

  九月
    宿題を詰めて九月のランドセル(兼題:九月)
    
    残り日を知らぬ幸せ蚯蚓鳴く

  十月
    ランブル全国大会広島開催にて句会中止

  十一月
    ほやほやと声のしそうな甘藷かな(兼題:芋、薯、藷)
    
    灯を寄せて栗剝く夜の膝頭
    家計簿の合はぬ数字や秋の蟲
    海自カレー囲む縁や呉の秋
    句友得て余生に彩り秋一日

  十二月
    霜焼のおてて何度も見せに来る(兼題:霜)

    凩が拗ねて倒せし庭帚
    







   洋子

   松竹



    あつ子

    孝女


   
瑠美子

    あつ子

    洋子


    蓮女

    洋子


    新治

    智子


    あつ子

    瑞徳


    松竹

    新治


    晶子
    瑞徳
    あつ子
    洋子
    蓮女


    あつ子
 
    瑠美子





    奈央子
    
    千恵子
    苦楽
    新治
    瑠美子

   
瑞徳

   
千恵子
 
    吟行句
  二月(縮景園)
    梅二月紅を愛で白を嗅ぎ

  三月(呉、港クルージング)
    光る風光らぬ潜水艦の黒

  四月(広島平和公園)
    折鶴の束にふるふる新樹光

  五月(比治山公園)
    樹々に樹に触れて重ねて木下闇
   
    泥遊びに笑ふ子泣く子風薫る

  六月(瀬野スカイレール)
    残鶯やインカの道に雨意の風

    スカイレール大蛇のごとく青野這ふ

  七月(マリーナホップ)
    淋しさは動かぬヨット波の音

    夏霞宙(そら)に浮きたる観覧車

  十月(芋煮会)
    連なりし藷賜りぬ笑みも又

    観音の御手は何処や栗拾ふ

  十一月(東千田公園)
    原爆も廃校も見て冬紅葉




    あつ子


    新治


    あつ子


    洋子

    苦楽


    あつ子

    奈央子


    千恵子

    千恵子


    瑠美子

    あつ子


    瑞徳