2018年、2019年
2018年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
爽やかに風に奥行ある故郷 森 孝枝
色変へぬ松千本の風の音 葵 瓔子
飾売り今年の声を使ひきり 清水葉子
良寛忌夜は凍み晴れの星つぶて 仲川 昱
浮雲は空のゆとりや麦を踏む 児玉苦楽（広島）
拗ねてゐる子供のやうに残る雪 中村梨枝
のどけしや風を相手の舫ひ舟 濱本千恵子（広島）
麦秋や穂波に溺れゆく夕日 いもがらぼくと
冷麦や縁より上がる里の家 山本欣子
落つるとも昇るがごとし神の滝 野上マチ子
桃の実や抱かるるための赤ん坊 川島ちえり
里ごころ彩にでにけり吾亦紅 渡辺春菜
2019年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
刈田もう風生む力なかりけり 久和原 賢
花びらのごと朝露の零れけり 手柴由美子
凩に落ちたる星も有りぬべし 谷 通
一人づつ寒さ持ち込む終電車 遠藤洋子（広島）
店蔵の梁をあらはに雛飾る 芦立多美子
雛の日や鯛の尾（おばち）は立ちあがり 三神 武
雲居より種蒔くやうに燕来る 杉原冴栄
薪能満月残しシテ去りぬ 槙 かをり
滝音を残して滝を去りにけり 篠原新治（広島）
水水母貴婦人の傘開くごと 上岡沙羅
田園忌一番星を塔の上 山本欣子
高原の牛百頭を隠す霧 大原芳村
