ランブル巻頭句集 (上田日差子選)
2005年、2004年 |
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2005年
1月
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9月
10月
11月
12月
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萩の花風のあとゆく水の音 小柳正之
五十年一期と言ひぬ翁の忌 太田白葉子
誕生を待つ真つ白な毛糸玉 窪田光代
風花や山数ふるに一座二座 尾籠宏子
谷戸の春方や虚子立子記念館 米川みさ
あれは鳥あれは残雪雁帰る 菅 第五
風を得て大団円のさくらばな 小野博子
泣く子にもあをあをと夏来りけり 加藤 悟
七変化雨の一色加へゐる 河野恵子
大仰に揺れ若竹の反抗期 林 千代
新盆やひたすらに水に火に仕へ 西村てる子
虫籠の虫一匹の重さかな 井上てつこ |
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2004年
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マフラーに旅の余韻を巻き返る 捧 喜香
糶り落すごとく指差し鮃買ふ 三井 鐸
萬一歳冬の大地を歩み初む 伊藤いし
天と地をつなぐ枯木となりにけり 西村てる子
合掌を解く日溜りの蕗の薹 山アひらら
誕生の地に降り立つや春の風 大槻千紘
洗つても洗つても黒鴉貝 桑野昌宜
虚貝愛でて八十八夜寒 斎藤益代
黒南風や海より陸(くが)の人けぶり 並山南山
香りにも明暗ありぬ蓮の花 萩 夏枝
一灯にもどればわれも火取虫 中島郁子
いささかの闘志残しぬ秋の蝶 宮本 源 |
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