特集 42  北広島町内の工業・流通団地   




  (旧大朝)町営 犬追原工業団地  

 旧大朝町が、昭和55年から取り組んだ犬追原工業団地は、もとは町有地でした。
 「犬追原」の地名は、吉川氏の武芸場だったことに由来すると言われます。
 山の高台で、一町歩余りが概ね平坦です。馬術の稽古などが行われていたのでしょう。

     

 この犬追原は、幕末の元冶元年(1864年)に、広島藩の殖産興業の一環として、人参畠として活用されることになりました。上の絵は、明治2年当時の人参畠の活況を、壬生の画家和田青華が描写したものです。(進藤家所蔵)
 その後、人参の栽培は廃業となりましたが、この土地は町内の公共広場として、競馬が行われたり、野球場や運動場として利用され、学校の運動場が拡張された昭和40〜50年頃には、広島県の杉の苗などの林業用育苗園として活用されました。

 高度経済成長期になり、若者が年に流出する中で、大朝町内にも働き場の確保が望まれました。
 昭和50年前後に数社が町内へ企業進出を試みましたが、建設工事や排水処理などの問題をめぐり地元住民との調整が整わず、中途で挫折しました。
 その頃、広島県は県内各地に工業団地を造成していましたので県に相談しましたが、やるとすれば千代田が先という返事でした。
 そこで、町独自で工業団地の建設に取り組み、そのために犬追原の町有地を活用しようということになりました。



 しかし、企業が決まらなのでは希望面積が分からない。前もって区割りして造成するのはどうか、来なければ資金負担になる、ということで、中央の林道を兼ねた進入路のみを建設し、土地は原野のままで上図のような完成予想図を描いてパンフレットを作成して、募集に入りました。
 土地の単価は、思い切って1000円/uとし、造成工事は進出企業が必要な面積を希望の仕様で行うこととしました。
 企業進出の情報や、企業名鑑などで工場を全国展開している企業を抽出し、パンフレットを送付しました。そして反応のあった企業や、これぞと思う企業を訪問しました。大阪へ1週間、陣取って企業訪問しました。しかし、結果的に誘致できた企業は、先方から当町へ打診があったものばかりでした。
 折から、中国横断道広島浜田線が計画され、交通の利便性がアピールできました。働き場の確保と言いながら、ネックとなったのは、労働力でした。「若い人を50人集めてくれれば進出する。」と言われ、よくよく検討しましたが、尻ごみせざるをえませんでした。40代、50代ならなんとかなると思われましたが、高校の卒業生のほとんどが、都市へ就職や進学するような状況でした。そして一度に多くの求人があるのも考えものでした。働き手の奪い合いになり、既存の企業を圧迫する恐れがありました。年間に1社、30人程度の雇用増を目途に企業誘致を進め、5、6年で5社が操業を開始しました。
 そして、企業誘致を進める上で困る事がもう一つありました。「町が、一営利企業のために尽力するのはいかがか。」という誹り(そしり)を受けることがあるのです。そこで、事業所設置奨励条例を制定し、奨励指定事業者には、「・・・立地条件の整備に係る援助、協力、あっせん」等を町は行うことができると定めました。

 <進出企業>
      @ オオアサ電子株式会社

      A 株式会社ダスキンプロダクト中四国 広島中央工場

         あらかじめお願いすれば、工場見学ができます。
    



  高齢者の集い
    筏津いきいき倶楽部

   平成19年11月の社会見学

  大朝工業団地で
    既に22年操業の
      ダスキン大朝工場を見学させていただきました
        (株式会社ダスキンプロダクト中四国)
  近代化された工場で、
  約40人の方が働いておられます。

    会社の紹介   株式会社ダスキン

 


案内いただきました工場長さんと一緒に


     B 株式会社西川ビッグオーシャン おおあさ工場
           西川ゴム工業株式会社の関連グループ工場

          年に2回、近辺の道路の清掃活動

       


    C 丸二株式会社 大朝工場

    D 株式会社コアオオアサ




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   県営 大朝工業団地  ・



   <平成20年5月のトピックスから>

          
               企業誘致用パンフレット(平成4年7月27日現在)にA,Bを加筆

    中国木材株式会社の進出が決まった 県営大朝工業団地
          概略は、中国新聞2月1日朝刊にありました

   台状の団地  A は既に進出操業中の株式会社セイユー
                                ⇒ 株式会社セイユー大朝工場
                   (A、Bの位置・面積は正確ではありません)

             台地の残る面積を中国木材が購入 16.6ha
                                    ⇒ 中国木材株式会社

        B は、サステック株式会社  (旧大朝町の分譲団地)

       手前は、広島浜田道大朝インター(左が広島方面、右が浜田方面)
         
団地の左側を進むと、豊平の志路原へ


  <平成22年5月のトピックスから>

  
   
  南の高台から見た大朝工業団地
       
        左の白い工場は、株式会社セイユー大朝工場
        道路の向こう側に、ひろしま木材事業協同組合が工場を建て、操業中
        このひろしま木材事業協同組合の向こう隣に

    中国木材株式会社が工場を建設中です(基礎工事)
                      工期はこの10月31日 五洋建設株式会社の施工
        ひろしま木材事業協同組合は、
        杉などの国産材を集荷、直材は製材用として販売
                       曲材は皮を剥ぎ、中国木材株式会社へ
                      中国木材は、製材して部材を作り、張り合わせて柱などに加工
    ・・・・現在は、中国木材株式会社の既設の工業へ運搬していますが、
       中国木材株式会社の大朝工場が隣にできれば、そこで加工します。

   <平成22年11月のトピックスから>

  

  大朝工業団地へ、杉材が集まっています。
        大型トラックが、ひろしま木材事業協同組合集荷場へ持ち込み。
        手前で重量測定。

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    氏神工業団地    ・




  <平成18年12月のトピックスから>

     

 建設が進む 喜楽鉱業株式会社 広島総合工場 
             来年10月完成を目指し、今40%進捗

  本工場は、@ エンジンやピストンの廃油を集め、精製して燃料用B重油としてリサイクル
         A 油の混ざった汚泥を集め、焼却して発電、熱利用
                          灰を砂状にしてコンクリート二次製品に利用

      敷地  千代田は壬生の氏神工業団地 約43,500u
      建坪  3,400u

  企業は、町と地元(壬生地区)と公害防止協定を締結

 従業員採用計画 約100名
       特に、関連の技術者や危険物取扱関係の技術者を求めています
       町内では限りがあるので、Uターン等広く人材を
                        60才以上でも関連技術の取得者が欲しいとのこと
                   就職の相談は、会社か、北広島町役場企画課へ


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    県営   千代田工業・流通団地    ・




  <平成20年1月のトピックスから>

    

    工事が進む 県の千代田工業・流通団地 の大宅盤化工事

       段差のある8区画を平面化して1区画にする  約15ha
                県の工事費 約8億5000万円
                この夏に完成予定
     ここに、大手企業が立地の予定・・・・・・企業名は公表されていない

  町は、上下水の整備・・・・・上水・工業用水の供給 2300t/日 
                                  取水施設等整備   約10億円
                    下水処理        処理施設整備     約7億円

                              関連事項 平成19年10月臨時議会



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