フジ菜園通信

No.2

 以前は先生なるものをさせていただいていましたが、今はもっぱら生徒です。畑の先生はまず、野菜たち。皆さんはキャベツの種をご存知ですか?コマツナやチンゲンサイなんかもそうですが、1mmもない小さな小さな粒です。まだ、ほうれん草や、ダイコンなんかはもう少し大きくて種らしいのですが、はじめてキャベツの種を見たとき、「ほんまに芽が出るんかいのー?」と半分疑いました。しかしこれがえらそうに双葉が出やがるのです。そしてうまくいけばあの大きな葉を丸めたキャベツに育っていきます。ほんとに不思議です。生命力というか、命の神秘を感じます。わきの下はもっと感じます。(そういえば、人間の卵子はもっと小さく、0.1mmぐらいだそうですね。)

それから小さな虫や動物たち。畑にもしっかりと大自然の法則が成り立っています。土の中の有機物が増えればミミズなどの小動物が増えてきます。ミミズが増えてくれば、土づくりは成功です。(今度はモグラが増えてきて困りますが。)野菜に虫がつけば、クモやカエル、カマキリが食べてくれます。それらを狙って今度はヘビがやってきます。だから僕が借りている畑では天気がいいと必ずヘビを2,3匹見かけます。今でも出会い頭に出くわすと、びっくりします。でも、マムシ以外は向こうから逃げていくのでほっときます。こうしてみるとまさに食物連鎖って言うやつですね。人間もその中の一部だと思うと、野菜をかじるにっくき虫たちもちょっとだけ優しい気持ちで見られるようになりました。(ほんのちょびっとだけね)

 

畑の先生

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